運動で太らない体にする

酸素を取り入れて糖質と脂肪を燃焼させる運動を有酸素運動というのに対して、酸素を使用しないでグリコーゲンやアデノシン三リン酸からエネルギーを作り出す運動を無酸素運動といいます。瞬発力を要する100m走や運動負荷の高い鉄棒の懸垂運動の際には酸素を必要としない無酸素運動が行われます。グリコーゲンからエネルギーを連続して作り出せる時間は約33秒、アデノシン三リン酸からエネルギーを連続して作り出せる時間は約8秒と極端に短い時間です。

太りにくいからだとはどんな状態を言うのでしょうか?エネルギーを常に必要としていて、食事をするとすぐにエネルギーとして燃焼し、脂肪として蓄える「余り」を作らない体を言います。それには、じっとしていてもより多くのエネルギーを使用している体になればよいわけで、じっとしていてもエネルギーを消費する=基礎代謝をアップすることです。

では、実際にどうすれば基礎代謝はアップするのでしょうか?生命維持に使われているエネルギーの40%は骨格筋で消費されています。筋肉をより太くすればエネルギー消費量が増え、結果基礎代謝量は増大します。筋肉を構成する筋肉繊維の割合は遺伝により胎児のときに決まってしまいますが、トレーニングによって筋肉繊維そのものを太くすることで筋肉量を増加させることができます。筋力のピークは男性は30歳代、女性は40歳代ですが、トレーニングをすれば年齢に関係なく発達します。

効果的な有酸素運動との組み合わせ

筋トレを行った後、3時間以内にウォーキングやサイクリングなどをすれば脂肪燃焼に効果があることが分かっています。無酸素運動を行うと成長ホルモンの分泌が増え、この成長ホルモンが脂肪燃焼を促進してくれるので、すぐに有酸素運動を行うと効率的に脂肪を燃焼させることができます。

たとえば、筋トレの後なにもしないでいると燃焼される脂肪は30分間で約30kcalですが、筋トレの後にウォーキングを行えば30分間で約120kcalの脂肪を燃焼させることができます。

効果的な筋トレ

筋肉は高い負荷をかけると筋繊維が断裂したりして損傷しますが、ある程度時間が経つと回復し始めて元の太さより太くなろうとします。これを繰り返すことで筋肉は太くなっていきますが、問題はトレーニングのインターバルです。むやみに高負荷の筋トレを毎日すると筋肉が修復できなくなり、炎症をおこしたり、ひどいときは肉離れを引き起こします。回復するには36~72時間要しますので、初心者は3日間トレーニングを休んで筋肉の回復を手助けすればよいでしょう。損傷した筋肉は再度の高負荷に対処するため、元の水準を超えて筋線維を成長させようとします。高負荷がかけられてから48~96時間がこの期間で、この時期に筋トレを行わないと元に戻ってしまいます。

筋トレ初心者はスローがよい

筋トレは辛いトレーニングのイメージが強いですが、初心者が最初からハードなトレーニングをすると筋肉を痛めることが多いので、ゆるめのトレーニングのほうが安心ですしかえっと長続きします。でも、ゆるいトレーニングでは効果が出ないのでは?と思いがちですが、強い負荷を短時間かける代わりに少しゆるめの負荷を少し長くかけてあげるやり方に置き換えてあげればよいのです。そうすることにより、今まで筋トレをしたことのない人でも無理なくトレーニングをこなすことができ、それが運動習慣になります。

ゆっくり行う筋トレの代表は太極拳です。ゆったりした動きで時間をかけ、自分の体重を下半身中心にかけることで筋肉への負荷の総量を増そうというものです。階段の上り下りも自分の体重を利用して太ももの筋肉に負荷をかける効果的な運動です。マンションの高層階に住んでいる人なら、お金をかけずに毎日階段を使って上り下りをすることで太ももの筋肉を鍛えることができます。

筋力アップは下半身を中心に行うのがよいとされています。人体の筋肉で最大のものが大腿筋、つまり太ももで、これを鍛えることがエネルギー消費量を多くさせる近道になります。筋トレというと上半身ムキムキのイメージがありますが、下半身を鍛えることにより余分な脂肪も落ちて引き締まったメリハリの効いた美脚になります。

サブコンテンツ

人気ダイエットランキング

このページの先頭へ