なぜ人は太るのか

遺伝なんです、すみません、あっさりと言ってしまいました。

そんなわけはない!うちの両親、そのまた両親も痩せていたけど、「私は太っている」とおっしゃるあなた、申し訳ありません。そんな最近の話ではないんです。人が二足歩行を始めたとき、いやもっと前からかもわかりません。そんな昔にさかのぼるお話です。

人が安定的な食料の調達を始めたのが、諸説ありますが、約1万5千年前に中国の長江流域で稲作を中心とした農耕が現在の発掘調査で確認されている最初のものではないかとされています。その農耕とほぼ同時期に始まったのが牧畜で、それまでとは比較にならない食料の供給体制が構築されました。当然それまでの生活は野生動物を狩ったり、魚を捕ったりする狩猟が中心でしたが、それはとりもなおさず、飢えとの戦いでもありました。獲物はいつ捕れるかも分からないため、食べられるときには食べておかないと飢餓状態となり「死」に直面するギリギリの生活を送っていたわけです。

そういう状態が続くと人の体はどう反応したのでしょうか?

久しぶりの食事をしたあと、次に食べることができるまでの間を何とかしのがなくてはならないため、体はすぐに消費しない余剰のエネルギーを体内に蓄えることを覚えるようになりました。飢餓への恐怖、死への恐れがエネルギーの蓄積という技を獲得させ、また獲得した人だけが生き残りました。

これが脂肪を蓄える技、つまり「太る」という体質が遺伝子に刻み込まれ、太古の昔から脈々と現代の私たちへと繋がっています。

脂肪を蓄える、太るという体質はまさに遺伝だったのです。

現代人は誰でも太る可能性があるわけですが(こう考えると少し楽でしょ?!)、太る人と太らない人両方が存在するのも事実です。太る遺伝子のスイッチはどういった条件で「パチッ」と入るのでしょうか?

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